タイ・バンコクの「青山」や「代官山」とも称され、トレンドセッターたちが夜な夜な集う洗練された街、「トンロー(Thong Lo)」。年200日以上世界を旅する私の視点から、この街のリアルな魅力と、絶対にハズせない厳選街歩きスポットをローカルな熱量とともにお届けします!
最寄駅はBTSスカイトレイン・スクンビット線のトンロー駅。中心地のアソーク駅からはわずか2駅という好立地でありながら、駅を降り立つと観光地特有の喧騒がふっと和らぎ、どこか凛とした都会的な空気が流れているのを感じるはずです。
トンローの街を読み解くキーワードは、駅を挟んだ「南北のギャップ」です。南エリアはバンコク屈指のセレブや著名人が邸宅を構える閑静な高級住宅街。一方、北エリア(スクンビット・ソイ55側)は、「ホテル日航バンコク」や「JALシティバンコク」といったお馴染みの日系ホテルをはじめ、最先端のブティック、モダンなカフェ、そしてハイエンドなバーが軒を連ねる流行の発信地となっています。

お隣のプロンポン駅(エンポリアム・エムクオーティエ・エムスフィア)やエカマイ駅(ゲートウェイ・エカマイ)と決定的に違うのは、「駅直結の巨大ショッピングモールがない」という点。一見不便に思えるかもしれませんが、これがトンローのブランド力を高めている理由。駅南口に広がる一等地の上質な景観を守るため、あえて商業施設を直結させず、大人の隠れ家的な街並みを維持しているのです。この「あえて作らない美学」こそが、トンローが特別視される所以でしょう。

また、世界最大級の日本人街としての顔も持つため、駅周辺を歩くだけで日本語の看板が次々と目に飛び込んできます。そのクオリティは日本国内と全く遜色ありません。

街で見かけた看板のメニューに、なぜか「遊園地」の文字を発見。おそらくお子様プレートか何かの翻訳ミスだと思われますが、こうした洗練された都会の中に潜む、ちょっとしたタイ特有のゆるさに思わずほっこりさせられます。

さらに奥へ進むと、日本の地方都市の居酒屋街をそのままワープさせてきたかのような商業施設「日本村モール(J-Park)」エリアも。ラーメンの「一風堂(IPPUDO)」をはじめ、本気度の高い日本食レストランがひしめき合っています。

そして、トンローの本領発揮はディナータイムから。夜になると「ホテル日航バンコク」の鮮やかなネオンが燦々と輝き、日中とは一変してラグジュアリーな夜の街へと変貌します。ルーフトップバーで夜景を楽しむドレスアップした人々が行き交う景色は、まさに大人のワンダーランドです。

ちなみに、2025年2月に放送された人気テレビ番組『マツコ&有吉 かりそめ天国』では、マツコ・デラックスさんの「移住候補先」としてこのトンローが堂々紹介され、日本でも大きな話題を呼びました(なお、マツコさん本人のリアルな第1希望は栃木県らしいですが……笑)。それほどまでに、日本人が惹きつけられる魅力がここには詰まっています。
—マツコ有吉かりそめ天国で紹介されているタイバンコクの青山ことトンローの街歩き観光スポットまとめ🇹🇭
— ごほうびチョイス (@gohoubi_choice) February 7, 2025
エカマイのビッグC周辺はベビーカーを押して歩くのも一苦労ですが。。https://t.co/jMipMauqG6
【トンロー主要スポット比較表】
今回ご紹介する厳選5スポットの特徴をまとめました。目的地選びの参考にどうぞ!(※横スクロールで細部までご覧いただけます)
| スポット名 | ジャンル | ライターおすすめ度・予算 | ココが独自視点レビュー! | アクセス方法 |
|---|---|---|---|---|
| ブーン トン キアット カオマンガイ ハイラム |
シンガポール風 カオマンガイ |
★★★★★ (予算: 80〜150B) |
一般的なタイ式とは一線を画す、極上のしっとり鶏肉! ミシュラン店同様の4種の調味料で、自分好みに究極の味変が楽しめます。 デリバリーのバイクが途切れないのが名店の証拠。 |
トンロー駅から ソイ55を北上 徒歩約12分 |
| サバイジャイレストラン (ソイ1) |
イサーン料理 (タイ東北料理) |
★★★★☆ (予算: 200〜400B) |
ハーブが香るジューシーな炭火焼き鳥「ガイヤーン」の聖地! 大箱で清潔感があり、エアコン席完備なので、 タイ料理初心者やファミリーの『バンコク1食目』に100点満点。 |
トンロー駅から ソイ55に入ってすぐ 徒歩約5分 |
| The COMMONS ザ・コモンズ |
コミュニティ型 モール・カフェ |
★★★★☆ (予算: 150〜500B) |
吹き抜けの構造が圧倒的におしゃれな、バンコクのトレンド最前線。 クオリティの高いコーヒーやクラフトビールが揃う空間。 ただし階段が多いので足元には注意が必要! |
トンロー駅から車で5分 (徒歩だと約20分) |
| ドンキモールトンロー (ソイ63) |
総合ショッピング モール |
★★★☆☆ (予算: 商品による) |
日本のドンキ以上の整然としたディスプレイと安心感。 季節ごとの桜の造花など、日本の情緒を伝える演出が見事。 駅から離れているため、無料シャトルバスの利用が必須です。 |
トンロー・エカマイ両駅から 無料シャトルバスあり |
| Let’s Relax Onsen and Spa Thonglor |
高級温泉スパ ・サウナ |
★★★★★ (予算: 750B〜) |
ホテルの高層階で日本クオリティの本格温泉に浸かる贅沢! 下呂温泉の成分を再現した湯船などがあり、 東南アジアの旅の疲れをリセットする究極の癒やしスポットです。 |
グランデセンターポイント ホテル内(ソイ55沿い) |
ブーン トン キアット カオマンガイ ハイラム|タレで化けるシンガポール風の名店
トンロー通り(ソイ55)をのんびり北上していくと左手に見えてくるのが、グルメなローカルや在住日本人がこぞって太鼓判を押す「ブーン トン キアット カオマンガイ ハイラム(BOON TONG KIAT HAINANESE CHICKEN RICE)」です。
ここがただ者ではないと確信できるのは、店頭の光景。GrabやFoodpandaといった宅配代行のお兄さんたちが、分刻みでひっきりなしに絶え間なく出入りしているのです。地元でこれだけデリバリー需要があるということは、100%美味しい証拠。ただ、幸いなことに店内席はそこまで大混雑しておらず、注文してからの提供時間も非常にスムーズでストレスフリーでした。




メニューを開くと、カオマンガイは「普通盛り」と「大盛り」の2種類からシンプルにチョイス可能。小腹を満たすライトな軽食としても、ガッツリ食べたいランチとしても重宝します。

こちらの最大の特徴は、タイ式ではなく「シンガポール風(海南鶏飯)」のカオマンガイをお手頃なローカル価格で味わえる点です。スープでふっくらと炊き上げられた香り高いジャスミン米の上に、信じられないほどしっとりと艶やかに茹で上げられたチキンが美しく鎮座しています。パサつきは一切なく、口の中で鶏の旨味がジュワッと広がります。

そしてライター目線として最も感動したのが、テーブルに用意された「4種類の調味料(タレ)」。これは、あのミシュランを獲得した超高級店「モンティエンホテル」の伝説のカオマンガイと同じスタイルなのです!甘黒いダークソイソース、ピリッと辛いチリソース、さっぱりとした生姜ダレなどを自分好みに調合しながら、一口ごとに表情を変える“究極の味変”を楽しめます。このクオリティが街角の食堂で味わえるのは、本当に驚異的です。


サバイジャイレストラン(ソイ1)|初めてのバンコクでも安心!ガイヤーンの名門
バンコクに駐在する日本人が、日本から友人や家族が遊びに来た際に「最初に連れて行くタイ料理店」として不動の定番となっているのが、ここ「サバイジャイレストラン」です。
名物は、タイ東北地方(イサーン)の伝統料理である「ガイヤーン(鶏の炭火焼き)」。秘伝のタレに漬け込まれ、外の皮はパリッと香ばしく、中は驚くほどジューシーに焼き上げられた大人気メニューです。独特のスパイス感はありつつも辛さは控えめなので、大人から小さなお子さんまで誰もが笑顔になれる仕上がりです。

店内はバンコクらしい開放感のあるテラス席エリアと、涼しいエアコン完備の屋内エリアに分かれています。ローカルな食堂だと「衛生面やエアコンの有無」が気になる観光客も多いですが、ここは非常に清潔で、スタッフも外国人慣れしているため気兼ねなくワイワイ楽しむのに最適。初めての本場タイ料理体験のハードルを、心地よく下げてくれる名店です。


The COMMONS ザ・コモンズ(ソイ17)|建築美が光る、大人たちの知的コミュニティ空間
トンロー駅北口からソイ55(トンロー通り)をまっすぐ北上し、ソイ17を左折した奥に突如として現れる近未来的なコンクリートの塊。それが、デザインコンシャスな大人向けライフスタイル型モール「The COMMONS(ザ・コモンズ)」です。ちなみに、ここトンローの大成功を経て、現在はサラデーン駅近く(シーロムエリア)にも2号店が展開されています。

一歩足を踏み入れると、グラデーションのようにつながる非常にアーティスティックなスキップフロア構造に圧倒されます。ただ、計算された階段や傾斜が非常に多いため、ベビーカーを押している方や、小さなお子さん連れファミリーだと少し移動に苦労するかもしれません。
【ライターからの移動アドバイス】
トンロー駅から徒歩で向かうと約20分ほどかかり、タイの猛暑の中では熱中症レベルの距離です。駅前から走っている赤いソンテウ(乗り合いバス、一律料金で格安)やタクシーを拾うか、後述する「ドンキモールトンロー」の無料シャトルバスを上手に中継基地として利用するのがプロのスマートな裏ワザです。ドンキモールから数分歩くことになりますが、交通量が非常に多いエリアなので、道を横断する際は周囲の車に十分ご注意ください。
館内には、バンコクのサードウェーブコーヒーを牽引する有名カフェやフードスタンド、さらにはお洒落なコワーキングスペースまで併設。現地のお洒落なクリエイターやノマドワーカーたちが、思い思いに風を感じながらリラックスして過ごせる、最先端のバンコクがここにあります。


ドンキモールトンロー(ソイ63)|灼熱のオアシス!無料シャトルバス攻略法
スクンビット・ソイ63(エカマイロード)沿いに位置し、日本人駐在員ファミリーや長期滞在者の心の拠り所となっているのが「ドンキモールトンロー(DONKI MALL Thonglor)」です。日本の「ドン・キホーテ」のワクワク感はそのままに、より洗練された巨大モールとなっています。

日本の春の時期に訪問したところ、エントランスや店内が見事な造花の桜で満開に彩られていました。常夏のバンコクに暮らし、なかなか日本の四季を感じられない在住者の方々にとって、この「サクラが恋しい気持ち」を癒やしてくれる温かいホスピタリティには、一介の旅人である私も思わずジンとしてしまいました。

ここで重要なのがアクセス方法。エカマイロード(ソイ63)周辺は、常にどこかしらで気の遠くなるようなのんびりとしたペースの歩道工事が行われており、段差や穴が多く、小さな子供連れや高齢者の方が徒歩で移動するのはかなり危険です。そこでおすすめなのが、駅周辺から出ている「45分おきの無料シャトルバス」。以下のQRコードを読み取ることで、バスのリアルタイムの現在地をスマホで瞬時に把握できます。これを利用して、極力歩かずに涼しい車内でスマートにアクセスしましょう!

スクンビットソイ38の屋台街|消えゆくバンコクの昭和情緒、その現在地
かつてトンロー駅周辺といえば、夜になると凄まじい活気を見せる一大夜市(屋台街)として世界中のバックパッカーや食通を魅了していました。しかし、バンコク都の景観浄化政策と時代の変化の煽りを受け、惜しまれつつも2015年に一斉撤去されてしまいました。
現在(2024年〜2026年時点)では、トンロー駅近くの「スクンビット・ソイ38」にある団地の1階スペースに、数店舗の屋台がひっそりと集まってミニ屋台村として奇跡的に運営を続けているのみとなっています。

【ライターの辛口本音レビュー】
一等地のビルの中という一等地で営業しているため、やはり場所代・運営費が嵩むのでしょう。お値段は庶民派の「ターミナル21」の超格安フードコートなどと比較すると明らかに高めの観光地価格。それでも、かつてのトンロー名物だった「バミー(タイ風卵麺)」やマンゴーともち米のデザート「カオニャオ・マムアン」の伝統の味は健在。消えゆくバンコクの古き良き屋台情緒を、夜風に吹かれながら少し贅沢にノスタルジーに浸って楽しむ場所としては、今なお訪れる価値があります。


Let’s Relax Onsen and Spa Thonglor|大都会の高層階で日本の温もりを
ガタガタの歩道を歩き回り、東南アジア特有の強烈な湿気と熱気に体力を奪われた街歩きのゴールに、これ以上ないご褒美スポットをご紹介します。それが、高級ホテル「グランデ・センターポイント・スクンビット55」の5階にある「Let’s Relax Onsen and Spa Thonglor(レッツリラックス オンセン&スパ トンロー)」です。

ここはバンコクにいながらにして、完全な日本クオリティの「本格スーパー銭湯」を満喫できる極上空間。日本から輸入した湯の素を使用し、日本三名泉の一つ「下呂温泉」の泉質を再現したサウナや、微細な泡が身体を包むシルクの湯、炭酸泉などが贅沢に揃っています。バンコクのど真ん中で、これほど極上の「温活」ができるとは最高の贅沢。入浴後に同施設内でタイ古式マッサージを受ければ、旅の疲れは一瞬で吹き飛び、完全復活できること間違いなしです!

